ステップ 1 :「WHY」なぜ起業するのか
*願望*・・・起業のみならず、働く人全員に重要な視点。「なぜ働くのか/なぜその仕事なのか」。人格的成長を目指しながら、社会におけるどんな価値を築きたいか。自分自身はどんな人生を歩みたいか、自分とその取組みによって、5年、10年後の社会はどんな未来になっているか描く。これがビジョンの出発地点であり、第一ステージにおける、心臓部になってくる。
「あなた」に備わっている感性や理性があってこそ築ける価値があることに着目し、際限無く自由に夢を思い巡らす。(例えば、子どもの頃の思い出から社会人経験を経て見える知見や能力、理由なく好きなもの、社会的課題など…)
この時、わくわく楽しい気持ちになるかどうか、アイディアやイメージが次々に湧き上がるかは大切なポイント。
ステップ2:「WHAT/ WHO」何を・誰に向けた事業か
*発想*・・・「これができたら沢山の人の役に立つ」「あんなことが実現したら素敵」「これに夢中」と思う一方で、否定的な情報や達成するための課題が見えて実現困難に思えてくる時がある。まずは時間を決め、事業アイディアに関するポジティブな側面を書き出し、ネガティブな側面を書き出す。そこからリスクを見出しつつ、テーマを決めて事業の概要を組み立てていく。
*構想*・・・具体的な事業内容と、そこに至るストーリーを描いていく。ただし、重要なのは描いている到達地点であり、過程にこだわりすぎると後々の歩みにおいて行き詰まる。事業内容については、低コストでどんなことで人や社会を喜ばせることができ、自分も喜びを感じられるか、という小さいけれど大事なステップを積み重ねることを念頭におく。事業内容を考える際の最後に利回りを計算する。(最初からお金ありきで構想を始めると計画にまで落とし込めなくなるため。)
*計画*・・・事業計画書の作成。上記のステップ1と2の内容が事業計画書に集約される。わくわくする価値や魅力、またリスクや困難性、どんな人や情報や知識が現状ではあり、またそれを必要としているかの透明性を示す。事業計画はどれだけ利益を上げるかではなく、どれだけ社会的価値と魅力に溢れた事業であるかを魅せ、仲間やファンといった応援者を集めながら彼らと共にどうやって結果を作り上げていくか、というドラマの一端となるもの。
ステップ3:「HOW」どうやって実現するのか
*準備*・・・プレマーケット(=時間外取引)として、事前に市場周辺調査を行う。どんな価値に転換するか、時代にはどう見合っているか、本質的な真価ある事業として生み出し成長させるためには誰の力が必要か、列挙し、コンタクトをとる。さまざまな人に「やる!」と宣言し、事業内容を伝え、フィードバックをもらい、ノウハウを積み上げる。副業として数ヶ月〜数年にわたり事業を実践するのもまた有益な準備期間である。
*決意*・・・現状の自分と大きく違った到達点を目指すのであればあるほど、有言実行することが非常に重要。「言わないままで成功する方が格好いい」と誰もが思うが、自然でも無理をしてでも大きなことを成す人は最初に宣言している。宣言することで「それをやる人なんだ」と認知され、周囲が「この人はああいう目標のある人だ」という視点を持ち必要なものが集まる。一方で「自分と家族が豊かになればそれでいい」というものは社会性、発展性、将来性がないため事業と見做されず、すぐに立ち行かなくなる。自分を含めて誰かを幸せにする価値を創造するのが、事業成長(人格的成長)の根幹であると心得る。